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2005 年 10 月 10 日 : svHacker by Sophia Cradle

英国にある ARM 社をご存知だろうか。携帯電話やPDA、ゲーム機、デジカメなどの組込み機器向けマイクロプロセッサを製造販売している会社である。アップルのiPOD、ソニーのPSP、Nintendo DS のプロセッサも ARM 社製である。組込み機器の分野ではそのシェアは全世界が約 80 %を占めるほどメジャーな存在だ。

ソフィア・クレイドルでは、ARM 社が提供するマイクロプロセッサが携帯端末の急激な普及にともなって世界中にひろまると見込んでソフト事業を展開している。そのひとつのテクノロジーが近日中に発表を予定している"svHacker"なのだ。

それでは"svHacker"とは何なのだろうか?

AUの携帯電話には ARM 社のマイクロプロセッサが搭載されていて、その上に米国 Qualcomm 社の OS があり、BREW というソフトプラットフォームがその OS の上に載っている。携帯電話に ARM のマイクロプロセッサが載っていることは極めて魅力的である。何故ならば、iPOD、PDA、PSP、NintendoDSなどで動作するソフトが携帯電話で使えるようになるかもしれないからである。(NTTドコモや vodafone の携帯電話も大半の機種で ARM 社提供のマイクロプロセッサが利用されている)

それを阻む障害が AU の携帯電話の BREW の仕様にあり致命的なものであった。それは C 言語で利用が認められている大域変数(static variable)が使えないこと。それから ARM の浮動小数演算などの標準組込み関数が使えないのだ。

BREW の仕様を超えて大域変数を利用可能にするのがsvHackerである。ARM の標準組込み関数へのアクセスは SophiaFramework という製品によって実現された。

BREW の仕様の範囲外の話なのでソフィア・クレイドルとしては保証の限りではない。けれども iPOD、PDA、PSP、NintendoDSなどで動作するソフトが 携帯電話に移植され利用可能になれば携帯に新しい視界がひらけるような気がする。