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Sophia Cradle IncorporatedPresident Blog : 2007年06月

2007 年 06 月 29 日 : 毎日が英作文

ひとつ残されたソフトウェア製品を海外マーケットでも利用してもらえるように、今年に入ってから毎日が英作文という日々を過ごしている。

大学受験以来、何年振りのことになるのだろうか。

SophiaFramework という製品のマニュアルを翻訳している( 日本語版英語版 )。ソフトウェア本体の英語対応は既に完了しているので、残された作業はこれだけ。

日本語版マニュアルのボリュームは zip 圧縮して 18.3 MB ( メガバイト ) もある。このブログもボリュームはあるものの、圧縮せずに 1 MB 強程度。

最初、"翻訳"のプロにお願いしていた。しかしニッチな製品の特性のためか、僕自身が納得できる英文に仕上がってこない。

英文のスタイルは良くても、海外のお客様の心に響くような英文になっていないと感じた。

製品の提供者の思い(想い)を、お客様にダイレクトに伝えるためには、例え素人であったにしても、実際に製品を開発したり、僕よりわかい家族など、当節に即してマーケティングする者が英文にするのが良いと考えた。

80 %くらいは英訳を終えたように思う。引き続き、残り 20 %もお客様の心に届く英文を目標に翻訳を頑張りたい。

インターネットの最大のメリットは情報発信した瞬間に、世界と繋がる点にあると思う。その時、海外のお客様にも良い感情をもってもらう事が大切だろう。

2007 年 06 月 26 日 : マルチウィンドウに対応した BREW

『 BREW に関する Google ニュース アラート 』によれば、『 マルチウィンドウに対応した BREW 4.0 』がまもなくリリースされるらしい。

弊社では、2002 年 8 月 1 日に『 ソフィア・クレイドル、BREW 向け GUI フレームワークを開発 』というプレスリリースを発表している。

今から 5 年程前に BREW 上でマルチウィンドウを実現していた。営業活動なるものを一切していないので、実際にご利用いただいているのは一部の先進的なお客様に限られているが、概ね満足していただいているものと思う。

現在は、単なるマルチウィンドウに留まらず、アプリケーションを全体的な視点から展望した上で様々な最適化を施している。

アプリケーションのスピードやメモリ使用量だけでなく、時と共にアプリケーション自体がスムーズに進化できることも含めてである。

2007 年 06 月 21 日 : SAX Parser for BREW

BREW 携帯電話で、Amazon のサイトから XML 文書をネット経由で取得して処理する BREW アプリ(本棚アプリ Books Application )を公開した。

SAX パーサーを使っているのが最大の特徴である。

BREW 上で SAX パーサーを実現している会社や団体は他に存在しないので、BREW では世界初の SAX アプリかもしれない。

Webサービスでやり取りされる XML 文書を処理を処理するためには、その文書がどんな構造になっているのかを解析する必要がある。

そのためのソフト技術として DOM パーサーと SAX パーサーがある。

DOM パーサーでは、XML 文書を DOM(Document Object Model) という木構造の形式で文書全体をメモリ上に展開して処理する。SAX パーサーでは、SAX(Simple API for XML) という API によって XML 文書を先頭から順番に読み取って処理する。

SAX パーサーの場合、文章を一行一行読んで処理するので、 DOM パーサーに比べるとメモリ消費量がきわめて少ないのがメリットと言える。

実際に、BREW プロファイリング ツール Bleuet de BREW でメモリ消費量について調査した。

その結果分かったのは、解析対象の XML 文書にも依るものの、DOM パーサーで 300 KB 必要だった処理が SAX パーサーでは 3 KB の場合があるということだった。

国内の高機能携帯電話では、300 KB といっても問題にならないサイズかもしれない。けれども、海外のマーケットを見渡せば、300 KB のメモリを持たない携帯電話も多数存在する。

世界全体で考えると、日本のマーケットは 10 %にも満たない。だからマーケットの大半は、日本の状況とは全く逆であると考えるべきだと思う。

そういう意味において、高機能携帯電話に合わせてソフト技術を研究開発するのではなく、グローバルスタンダードとも言える携帯電話で、利用可能なソフト技術を、シンプルに創造するのがベターではないだろうか。

2007 年 06 月 15 日 : 携帯にもXML

最近、最も力を入れて研究開発しているのは、携帯電話で XML を処理するためのインフラの構築である。

XML とは、異なるシステムやソフトウェア間で情報を交換するためのデータ標準化技術。

世界中に氾濫する膨大な情報が XML で表現され、それらの情報を交換する手順(プロトコル)も XML で記述されるようになった。

企業の情報システムに限らず、Google、Amazon、News、… 様々な情報が、 XML という技術を使ってネットを駆けるようになってきた。

しかしながら、携帯電話からそれらの情報に簡単にアクセスできる術は無きに等しい。

携帯電話でそれが実現できれば、ネットに繋がった情報によって、新しいジャンルのアプリケーションも生じるかもしれない。

そして携帯で XML を実現すれば、ネットに繋がった多種多様なコンピューターを携帯電話から自由自在に操作できる新しい世界がひろがってゆくだろう。